Creative Thinking and Leading the Creative Organizationという授業について書いてみる。
クリエイティブ・シンキングと聞くと、コピーライターや建築家など、何か特別な才能を持つ人に縁があることの様に聞こえる。
クリエイティブ・シンキングと聞くと、コピーライターや建築家など、何か特別な才能を持つ人に縁があることの様に聞こえる。
一方で、テクノロジーの進化に従って、これまで人間が担ってきた仕事の大部分が、機械によって代替可能な社会になりつつある。
そんな中、人間が今後とも価値を発揮していくことができるのは、代替が難しい、いわゆる“クリエイティブ”な仕事になっていくと言われている。
IBMが2010年に1500名以上のCEO(エリアは、米欧アジアが略均等)に対してとったアンケート調査によると、リーダーシップを発揮する上で重要な要素は?という質問に対して、上位3つの答えは、Creativity、Integrity、Global Thinkingであり、中でもCreativityが最も重要という回答だった。
この授業では、Creativityは日々の習慣によって育む事ができるという前提に立ち、それを実践する為のフレームワークを学ぶ。
Creativity Frameworkは以下の7項目からなる。
この授業では、Creativityは日々の習慣によって育む事ができるという前提に立ち、それを実践する為のフレームワークを学ぶ。
Creativity Frameworkは以下の7項目からなる。
Question, Unplug, Association, Teamwork, Improvise, Observation, Network。
以下にて例として、AssociationとObservationについて記載してみる。
Association:
多くの革新的なアイディアは、元々あったアイディアや概念の組み合わせることによって生まれている。しかし、一般的に、誰しも思考の癖というものがあり、自分の中で当たり前と思っていることに縛られ、発想の枠を拡げる事が出来ないという問題がある。
この問題を解決する方法は2つある。
1つは数多く試行錯誤を繰り返すこと。
2つ目は、思考の癖を矯正するトレーニングを日々取り入れること。
授業の中でいくつか紹介されたトレーニングの中から1つについて簡単に説明する。
それは、「あらゆる前提を逆さにして考えてみる」というトレーニングだ。
例えば、飛行機に乗るというイベントを題材とする。具体的な手順は以下の通り。
- まず飛行機に乗るという行為に伴う、一連のプロセスを思い浮かべ書き出してみる。(チケットカウンターへ行く、荷物を預ける、手荷物検査、搭乗口へ移動、機内食を食べる、到着後、荷物受け取る、など
- 書き出したそれぞれのプロセスに関する“当たり前の”前提を書き足す。例えば、チケットカウンターであれば、並ぶ、チケットを発券するなど。荷物の受け取りであれば、荷物が出てくるまで待つ、手違いで届かないこともあるなど。
- 次に、その前提を逆転させてみる。例えば、荷物の受け取りであれば、待つ必要が無い、必ず届くなど。
- 最後に、その逆転させた前提を実現させる為には、どんなサービスが必要か考える。
Observation:
これはAssociationとも通じるが、何かを観察する際においても人間はどうしても自身の思考のフィルターを通して「目の前に起こっていることはこういうものだ」という“無意識の解釈”を行っている。
この積み重ねによって、自分の中に固定概念というものが出来上がってしまう。ゲストスピーカーとして来ていた文化人類学の研究者が話していたこの問題に対する解決策は、意外にもシンプルで「こまめにメモをとること」だった。
その場合の留意点は、事実だけを忠実にメモに取ることだそうだ。小さなノートを持ち歩き、目の前に起こっている現象のみをメモに取っておく。それを1週間ごと、1ヶ月ごとに見返すと、新しい発想が生まれてくるという。
などなど。
日頃の生活の中に習慣として取り入れてみれば、見える景色が少しずつ変わってくるはずだ。