washu

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2013年12月30日月曜日

コア科目(オペレーション)

Olinに来て良かったと思える教授に出会う事が出来ました、それはSergio Chayatです。

彼の『教える』という事に懸ける情熱は凄い。


オペレーションという科目は、ファイナンスやマーケティングに比べてメジャーではないかもしれませんが、実用的な学問で有る為、個人的には非常に好きです。


オペレーションと言っても工場等の工程だけを指しているのではありません。会社内の手続きや顧客とのやりとり等すべての工程を対象としています。その工程におけるCapacityやThroughput, Cycle Timeといった要素を分析します。



大きく分けて二つのテーマに取り組みました。一つは最適化(Optimization)です。簡単に言うと、「ある制約条件の中で最適な状況をどのように作りだせば良いか」というテーマを様々なケースを通じて理論とその考え方を習得するものです。例えば、ATMを何台設置するのが最適か?やコールセンターの人員は何人確保するべきか?といった命題に対して、様々な条件を前提として置いて、最適解を求めていきました。
二つ目は、一つ目の応用編として個別のオペレーション手法を学びました。在庫管理やプーリングマネジメント(工場を1カ所に集約するか分散するかの議論)などです。在庫管理については、トヨタ生産システムに代表されるジャストインタイムを中心に、如何に効率化を追求していくかについて学びました。最終消費者の需要データを生産ラインの全体にタイムリーに行き届かせて無駄な生産及び在庫を極力減らしていくというコンセプトです(あまりにも有名すぎますが、、、アメリカの学生も興味津々に聞いていました)。

週2コマの授業で毎回ケースのグループ課題がアサインされましたので、相応に負荷がかかりましが、冒頭申し上げた通り、この科目は所謂頭の体操ですので、それぞれの思考方法の違い等が垣間見れておもしろかったです。

当たり前ですが、理論(公式)を使って最適解を導く事だけではただの机上の空論となり不十分。実際は、その解(仮説)に対して、現場で働くメンバーが如何に協力して目標に到達していくかということの方が重要。一方で、現場の目標となる解の精度が高い方が、現場からの信頼も得られやすいのも事実だと思います。では、その解を得る為の材料となるデータはどこから来るのかと言えば、やはり現場からですので、ベースは現場が大切ということになります。むしろ、現場のメンバーが自発的に解を発見するということが一番効率的かつ効果的です。それは、まさにトヨタのKAIZENの考え方です。

何個かのコア科目について書いてきましたが、単独の科目のみを学べばいいということはありません。それぞれの科目におけるアプローチや考え方を統合して問題を俯瞰してみれるか否かが、マネジメントとして重要だと感じています。

Olinでは、コア期間の締めくくりとして、ICE週間と呼ばれるチーム対抗プレゼン大会が行われます。そこでは、4日間で2本のケースに取り組むのですが、コアで学んだ要素を統合させて問題解決する事が求められます。こういう実践的な振り返りの機会は貴重だと思います。