まずはこのマップを見て下さい。
中西部と言われるエリアの色が薄い事が分かります。
つまり、色が薄いのは移民が少ないということを意味します。
一方で、西海岸、東海岸都市部については、ヒスパニック系、アジア系の移民が多い事が確認出来ると思います。
ここから言える事は、中西部は所謂インターナショナルの比率が低いということです。
言い換えれば、昔から住んでいるアメリカ人が移民に慣れていないということです。
これは裏返すと、留学生という立場からすると、かなりマイノリティな立場になるということです。
実際、セントルイスに住み始めてからサンフランシスコやニューヨークに滞在した事がありましたが、何となく、アジア系の人が多かったりして安心感を覚えた記憶があります。
留学をするということの醍醐味の一つは、「文化及び人種の違いを感じる」ということだと思っています。
極端な立場に置かれた方が、「違い」を嫌でも認識するものです。
例えば、サンフランシスコやニューヨーク、カナダのバンクーバーなどは、アクセントに気をつけてなくても英語が通じやすい一方で、セントルイスではその辺をちゃんと意識しないと何度も聞き返されます。自分が話したことが受入れてもらえないことほどストレスフルなことはありません。もちろん、英語上達せい!ってことなんでしょうが、経験上、地域ごとで通じ易さが違うのは歴然です。
こうした点を例にとってみても、日常的に、自分がマイノリティな立場に置かれると認識せざる得ない状況は、自分を強くすると思います。アメリカンアクセントを身につけようとするインセンティブに加えて、自分のことを知ってもらう、受入れてもらおうとするプロアクティブなエネルギーがふつふつと湧いてくるはずです。
つまり、一口に留学と言っても、住む環境によって、得られるものが違ってきます。
中西部での留学は、古き良きアメリカを感じるとともに、自分のマイノリティを嫌でも実感しそれを跳ね返すという力が湧いてくるという観点で、メリットがあると思います。