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2014年8月21日木曜日

セントルイス/ファーガソン(Ferguson)暴動について

ファーガソンにおける暴動のニュースは世界を駆け巡っています。

個人的にも安否を気遣うご連絡を頂いております。

こちらは全く問題なく、無事に暮らしております。

今回の事案の裏返しの様な事実なのですが、一般的に、セントルイスにおいては所得や人種により居住するエリアが分かれていると言われています。セントルイスにおける西、南に位置するClayton、Brentwood(ワシントン大学周辺)やWebstar Groves、West Country等は比較的、白人や所得の高い人が居住している様です。逆に、北、東に位置するエリアは黒人や所得の低い人が居住していると聞きます。因に、今回事件が起きているFergusonは北に位置します。犯罪率等の治安に関する統計でも、上記の色分けで明確な差が出ているとも聞きます。Fergusonは、住人は黒人中心である一方、行政や警察は白人中心で構成されていて、住人側には過去から偏見に対する不満や不公平感があったと言われています。

加えて、今回の事案には、こうした居住エリアの棲み分け/白人中心の行政では片付かない要素も含まれてきております。それは、全米各地から今回の暴動に参加しようと多くの人がFergusonに流入してきていることです。では、果たして地元住民はこの暴動をいつまでも続いた方がいいと思っているのでしょうか?報道の中では、Ferguson住民から、早く平穏な暮らしが戻ってきて欲しいとの声も上がっていると聞こえてきます。別のエリアから別の勢力が流入しているという要素が事態を複雑にしている気がします。

いずれにせよ、こちらは現状まで何事も無く生活しております。ただ、事態の鎮静化の目処は未だ立たずという状況ですし、拡大化の可能性はなきにしもあらずですので、普段以上に注意して生活しなければと思う今日この頃です。

2つだけ申し上げておきたいことがあります。

1点目は、今回の様な事案は、銃社会であるアメリカのどこのエリアでも起こりえることです。実際2012年にはフロリダで、更に昔にさかのぼればロスでも類似の事案が発生しております。
2点目は、今回の騒動が発生している場所はセントルイス郡の中のごく一部だということです。セントルイスは極めて暮らしやすい街だというのが正直な実感です。人もフレンドリーで優しいし、美味しいレストランもあり、自然も豊かで、様々な施設も充実している。子育てにも適していると思います。これまで、ニューヨークやサンフランシスコなどアメリカの主要都市に滞在/旅行したことがありますが、ひいき目無く、セントルイスが一番暮らしやすいです。

だからこそ、身近でこうした事件が起こってしまった事は本当に残念です。

様々な人種の共存共栄と健全な民主主義の維持向上が理想だと思っております。

現状は、それに遠いかもしれませんが、教育や雇用の面で、彼らが地道に活動している事実もあります。

何が本質的な因果なのか確り見極める必要があるとは思いますが、

特効薬は無く、教育などの機会を充実させて地道に社会的なポジションを高めていくことが大事だと思います。共存して行く以上、時間がかかってもそうすべきだと思います。

平和的なデモ活動は世間の関心を寄せ、何らからの突破口を見出す可能性はありますが、暴動は事態を悪化させるだけで、何の解決策にもなりません。一日も早く事態が好転することを願います。

これがアメリカかと実感するとともに、色々と考えさせられる日々を送っております。