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2013年12月30日月曜日

コア科目(オペレーション)

Olinに来て良かったと思える教授に出会う事が出来ました、それはSergio Chayatです。

彼の『教える』という事に懸ける情熱は凄い。


オペレーションという科目は、ファイナンスやマーケティングに比べてメジャーではないかもしれませんが、実用的な学問で有る為、個人的には非常に好きです。


オペレーションと言っても工場等の工程だけを指しているのではありません。会社内の手続きや顧客とのやりとり等すべての工程を対象としています。その工程におけるCapacityやThroughput, Cycle Timeといった要素を分析します。



大きく分けて二つのテーマに取り組みました。一つは最適化(Optimization)です。簡単に言うと、「ある制約条件の中で最適な状況をどのように作りだせば良いか」というテーマを様々なケースを通じて理論とその考え方を習得するものです。例えば、ATMを何台設置するのが最適か?やコールセンターの人員は何人確保するべきか?といった命題に対して、様々な条件を前提として置いて、最適解を求めていきました。
二つ目は、一つ目の応用編として個別のオペレーション手法を学びました。在庫管理やプーリングマネジメント(工場を1カ所に集約するか分散するかの議論)などです。在庫管理については、トヨタ生産システムに代表されるジャストインタイムを中心に、如何に効率化を追求していくかについて学びました。最終消費者の需要データを生産ラインの全体にタイムリーに行き届かせて無駄な生産及び在庫を極力減らしていくというコンセプトです(あまりにも有名すぎますが、、、アメリカの学生も興味津々に聞いていました)。

週2コマの授業で毎回ケースのグループ課題がアサインされましたので、相応に負荷がかかりましが、冒頭申し上げた通り、この科目は所謂頭の体操ですので、それぞれの思考方法の違い等が垣間見れておもしろかったです。

当たり前ですが、理論(公式)を使って最適解を導く事だけではただの机上の空論となり不十分。実際は、その解(仮説)に対して、現場で働くメンバーが如何に協力して目標に到達していくかということの方が重要。一方で、現場の目標となる解の精度が高い方が、現場からの信頼も得られやすいのも事実だと思います。では、その解を得る為の材料となるデータはどこから来るのかと言えば、やはり現場からですので、ベースは現場が大切ということになります。むしろ、現場のメンバーが自発的に解を発見するということが一番効率的かつ効果的です。それは、まさにトヨタのKAIZENの考え方です。

何個かのコア科目について書いてきましたが、単独の科目のみを学べばいいということはありません。それぞれの科目におけるアプローチや考え方を統合して問題を俯瞰してみれるか否かが、マネジメントとして重要だと感じています。

Olinでは、コア期間の締めくくりとして、ICE週間と呼ばれるチーム対抗プレゼン大会が行われます。そこでは、4日間で2本のケースに取り組むのですが、コアで学んだ要素を統合させて問題解決する事が求められます。こういう実践的な振り返りの機会は貴重だと思います。

2013年12月22日日曜日

セントルイス生活事情(総論)

今日はセントルイスでの暮らしについて書きます。

まずはYoutubeのムービーをご覧下さい。
■Here is St. Louis
[リンク]
エキサイティングな街である事が伝わるムービー、僕は好きです。

さて、

■位置関係
アメリカ中西部。シカゴの南に位置し、シカゴから飛行機だと一時間、車だと五時間。
日本からはシカゴ経由で約13時間。直行便はありません。シカゴ以外にシアトルやデンバー経由で乗り継いでくる事も可能です。

■名物
野球(カージナルス)とアメフト(ラムズ)、アイスホッケー(ブルース)が有名です。バドワイザーやモンサント、Emerson、Nestle Purina、Sigma Aldrich、Edward Jonesなどの有名企業の本社が多数ありますし、ボーイングのテクニカルセンター、マスターカードのオペレーションセンターなども大規模です。また、最近ではベンチャー企業の数も増えています。最近有名な所だとSquare. Incがあります(創業者はワシントン大学出身)。また、ワシントン大学は医学部が世界的にも有名である事から、バイオケミカル系のベンチャー企業も多いようです。

■住まい
空港からは車で20分くらいで街の中心地に着きますので、非常に便利です。セントルイスという町は、東西に広がっています。最も東には、カージナルスの球場やラムズのスタジアムがあるダウンタウンがあり、西に行くに従い、大学や居住エリアが広がっているというイメージです。その広がりをカバーする様に、ハイウェイや地下鉄が走っています。ワシントン大学はダウンタウンから車で15分程度、西に行った所にあり、大学周辺の居住場所としては、Clayton, Brentwood, University City, Central West Endというエリアがあります。これらのエリアの住環境については、治安、利便性(買い物)、自然(公園の数)、街並みを勘案しても、極めて良好です。中でも、Claytonはおしゃれな飲食店もありますので、イチオシとさせて頂きます。また、学校からちょっと遠いですがWest Countryと呼ばれるエリアも人気があります。自然が豊かでとってもきれいな街並みが広がっていています。

■買い物
生活する上で困る事はありません。Whole Foods, Trader Joe's, Target, Walmartといった主要スーパーが充実しておりますし、地元密着型スーパーSchunucks(シュナックス)もコスト、品揃えにおいてバランスのいいスーパーなので重宝しています。倉庫型スーパーでは、Walmart系のSam's ClubとCostcoがあります。また、アジア系のスーパーもあり、Global Foods MarketやEast Eastという所で大体揃います。アメリカ系のスーパーではなかなか手に入らない薄切りのお肉もアジア系スーパーに行けば手に入ります。更なるクオリティ、品揃えを求めたい方には、シカゴのミツワスーパーがお薦めとなりますが、普段生活している上では、わざわざシカゴに出向く必要性はありません。また、楽天やAmazonでわざわざ日本から取り寄せるということも今の所ありません。
普段着る服などを買うには、点在しているショッピングモール(ギャレリア等)やアウトレットモール(セントルイスプレミアムアウトレット等)に出かけます。ブランド品など高価な物がご所望の場合は、プラザフロンテナックというモールがあります。セントルイスの難点は日本語で情報を集めにくいことですが、探せば色々あります。

■食事
特段、外食の選択肢で困る事はありません。他の大都市に比べて数、バリエーションは少ないかもしれませんが、和洋中その他、いずれのジャンルもカバーされていると思います。味もおいしいところが結構あります。日本食についても、Nobu's Japanese RestaurantやWasabi、Sushi Senといった所で食べる事が出来ます。

■ご家族有りの方向け情報
セントルイスは、キッズフレンドリーな街だと感じています。子供と一緒に遊べる施設も安価で充実していますし(動物園は年中無料です)、遊具が充実している公園、スポーツ施設もきれいで使いやすいです。レストランや買い物をする際にも、子供に対して皆親切にしてくれます。

住む前は情報がなかなか無くて、どんな暮らしになるのかなと思う事も有りましたが、恐れるなかれ、実際はだいぶ『住みやすい町』ということですね。

2013年12月10日火曜日

コア科目(マーケティング)

所謂マーケティング基礎講座的なものです。やった事は以下。
  • 毎授業ケースディスカッション有り
  • ケーステーマ:金融、小売り、菓子、ヘルスケア、ホテル、トイレタリー等
  • マーケティングシミュレーション(HBS: Web教材)
  • マーケティングプラン作成(テーマ設定は自由)
  • マーケット分析→セグメンテーション→ポジショニング→マーケティングMIXを通じて如何にProfitableな事業計画を策定するか?全てのケースを通じて反復的に演習。
何個かケースをやると『またそのパターンか』と少々飽きが来るので、もう少し深い所まで学びたかったのが本音です。例えば、マーケットリサーチの手法など。。。ただ、基礎クラスなので、こんなもんなのかな。

さて、

国が変われば、メジャーな製品は違います。
授業で扱ったケースは、米国のメジャー製品に関するマーケティング戦略が主でしたので、しばしば、製品イメージが湧かず、ネットで調べたり、スーパーで実際その製品を買ったりしながら予習しました。また、製品のビジュアル的なイメージは、実際に見れば認識出来ますが、その製品が顧客の中でどんなイメージを持たれているのか等、目に見えない部分については、実際にクラスメイトに聞いてみたりしながらイメージを膨らませました。海外の人が日本の製品に触れたらたぶん同じ思い(いや、もっとギャップがあるでしょう)を抱くんだと思います。今、盛んにクールジャパン戦略ということで日本の製品を海外に広めていくという活動を目にしますが、価値観の異なるマーケットでポジションを拡大していくには、製品の良さだけをアピールして訴求するのでは不十分だと思います。当たり前ですが、そのマーケットにおいて顧客が何に価値を感じるのかを踏まえたマーケティング活動が必要だと再認識しました。

国が変われば、買い手も違います。
そして、買い手が違えば価値観も異なります。具体例ですが、Pillsburyというインスタントクッキー(レンジでチン!)のメーカーがあります(http://www.pillsbury.com。彼らは、米国においては『インスタント=手軽さ』にフォーカスしたCMを打っています(アメリカの女性は料理しないらしいですので)。一方で、カナダのCMでは、『クッキー=家族のあったかさ』にフォーカスしています。クラスメイト曰く、クッキーと言えば小さい頃にお母さんやおばあさんが手作りで焼いてくれたものだとのこと(ああ、確かにステラおばさんの手作りクッキー)。カナダ人にはそういった要素に訴える方が受けがいいのだとか。。。全く同じ製品(味も形も)を違う見せ方をする。なぜなら、買い手である顧客の価値観が異なるから。こういった国を跨いだマーケティングはハードルも上がりますが、どうやって魅せるか?についてはとても興味深いなと思いました。

次回はオペレーションのクラスです。



2013年12月9日月曜日

海外MBAは何を得る場なのか?

唐突なタイトルとなりました。

漠然とMBAを考えている方もいらっしゃるかと思います。

どうして、MBAなのか?なんで国内じゃなくて海外なのか?
渡米する前はあれこれと妄想を膨らませ考えていました。

こっちに来て感じたことを何点か纏めます。


MBAで学ぶ内容は概ね一般化(コモディティ化)されている。
  • ファイナンス、経営戦略、マーケティング等、MBA(経営学修士)として求められる科目、学ぶべき内容はどこのビジネススクールでも概ね一緒なんだろうと思います。
  • また各科目が求めるスキルや知識は違えど、どの科目においても共通して学んでいく事があります。ビジネスにおける複雑な事象を誰でも分かる様に因数分解して、何が原因かを突き詰め、その原因に対してどうやって対処するか?を何度も色々なケースを通じて、体験学習を通じて学んでいくことです。
授業での学びは、意思決定の訓練。突き詰めるとそこに行き着く。
  • MBAで学ぶことは知識や理論の習得もあるんですが、どちらかというと意思決定を学ぶと言った方がしっくりきます。ケースを読んでいても、毎回、自分を当事者であるかの様に妄想しています。もし自分がこんな玉を投げられたら、どういう結論を導くだろうか?その結論を実行するためにどうやって周りを説得するだろうか?説得する根拠は明確か?などと毎晩悶々と考えを巡らせています。
授業での学びもさることながら、仲間から受ける刺激も大いに勉強になる。
  • 世界は広いです。Olinに入学してから多くの優秀な同級生に遭遇しました。勿論、米人以外もです。授業で学んだ内容を即座に活用して自分なりの考察を持って解を導く。すごいスピードで頭が回転するもんだと感心してしまいます。
  • 授業中に発言する際に、答えは思いつくんだけど、一歩手が挙げるのが遅くて、発言の機会を逸したことが多々ありました。そんな僕とは対照的に、いつもコンスタントにテンポよく発言する友人がいました。驚いた事に、彼に聞いてみると、手を上げ始めた時には明確な答えは持ち合わせていない。手を挙げながら、話しながら答えを纏めていくんだと笑いながら答えてくれました。この少しの差でだいぶ印象が違うんですよね、、勉強になります。
  • 他にも、『自分はこんなビジネスの構想を持っている』なんかの雲を掴む様な雑談でも発想の違い等、色々な観点に触れる事が出来ます。これは国内よりも海外の方が得るものは多いのではと思います。
学ぶ環境も重要、こんなにマイノリティになる経験は無かった。
  • こちらは、米国中西部。アジア人は圧倒的に少ないです。現地の米人もインターナショナルの英語(グローバル英語)に慣れていない為、こちらがきちんとアメリカのアクセントを意識して話さないと全く通じません(着いた当初、ブレックファーストが通じず落ち込んだのを覚えています)。
  • 上記例に限らず、マイノリティであるが故の精神的なハードルも一つ大きな勉強です。いい意味で逃げ道が無く、どっぷりとアメリカ生活に浸かるしか無い。それが、中西部MBAの魅力の一つかもしれません。(考え方によってはそれを負担と思う人がいても不思議ではありません。これは個人差がある問題だと思います)
さて、レポートの続きをやらなければ。。。

2013年12月5日木曜日

MBA受験③ TOEFL Reading 着実な対策方法

リーディングは段階的に点数が上がっていく科目の様な気がします。

その『段階』を、勉強の過程実際に解ける問題の種類のふたつのカテゴリーに分けて整理します。

(勉強の過程としての段階:勉強のステップ)

  1. 単語力
  2. 文構造の分析力
  3. 速読力
  4. 構造的に意味を捉え、記憶出来るか
☆特に、1番と2番で確りと土台を固めることが後々の伸びに繋がります。ここを疎かにするとまた1番と2番に逆戻りってことが起こりがちです。

(確実に解ける問題の段階:解答力のステップ)

  1. 単語問題
  2. 事実を聞かれて探す問題/事実じゃない事を聞かれて探す問題
  3. 並べ替え問題
  4. 推論して答える問題(イメージ:AならばB、BならばC、すなわち?)
  5. 文章全体の大意を答える問題
点数との関係は、1、2、3がちゃんと取れてくると20点前半、4も出来てくると20点中盤、5まで出来ると限りなく満点である30点に近づくというイメージです。

では、何をやるべきか?以下カッコ内はお薦めの参考書です
  • 単語(同義語とあわせて覚えるTOEFLテスト頻出英単語4000) 
  • 文構造(英語リーディング教本)
  • 速読(ペンギンリーダーズ、英字新聞Web)
  • 問題演習(Mastering Skills for the TOEFL iBT, 2nd Edition Advanced Reading、もしくはBarron's TOEFL ibt)
これらはあくまで勉強の材料です。全部やれば点数が上がるというものではないです。やり方というか姿勢が大事です。自分の不得意な所、何で間違えたかを突き詰めて考えられるか否かが成否を分けると思います。

Step by Stepで徐々に点数が上がっていくのがReadingであると思います。

2013年12月3日火曜日

MBA受験② TOEFL Listening 問題の聴き方

TOEFLリスニングの対策と言えば、当初は諸先輩の体験記やブログを参考にしながら、Scientific AmericanやWSJのポッドキャストを聞いたり、WEB TOEFLの講座を受けたりしました。最初は、聞き取れなかった音がだんだんクリアーになってきて、楽しくなってくるんですが、なかなか点数に結びつかない。20点前半、下手すると10点後半を行ったり来たりなんてことが続きました。そんな時に、以下のポイントを意識しながら聞いた所、問題で問われる部分がうまく拾える様になりました。以下、ポイントを列挙します。


(練習のポイント)
Affinity英語学院 TOEFL Listening講座(内宮先生)の授業を受けて、口酸っぱく言われたことです。

シャドーイングで練習したつもりになってはいけない。
怪しい所は、繰り返し『ディクテーション』を行う。

どの音が聞けていないのか原因を突きとめ、自覚し、聞けるようになるまでこだわり続けて練習する。ついつい忙しいと、怠ってしまいそうなことですが、これをしつこく出来るか否かが成否を分けると思います。諦めないでがんばりましょう。


(聞くポイント)
  • 主題に入る前の、前振りの内容を確り聞く
  • 接続詞Butの直後
  • 生徒の質問、先生の答えのやり取り(特に終盤の質問と答え)
  • 定義
  • 出来事や科学的なプロセスの成り行き
  • 具体例
  • First, Second,....
  • 数字や分類
  • 違いについて述べている時、その対比
  • 終盤で急に話題が変わった時、その後の内容
(選択肢を選ぶポイント)
  • 正反対の選択肢は怪しい
些細な事ですが、これを念頭に置く事で、
全部を網羅的に聞く必要がなくなりますし、点数もかなり安定します。

え?簡単に言うなって? ええ、勿論、簡単ではないです。。。。
バロンズ社のTOEFL ibt 問題セットを使ってひたすら訓練しましたよ。

参考になれば幸いです。




2013年12月1日日曜日

MBA受験① 心構え的なこと


マーケティングとオペレーションはまたの機会に掲載するとして、
今日は、私のMBA受験について振り返ってみたいと思います。

特に今回は心構え的な話が中心になります。

うまくいった部分もありますが、失敗も多かった受験でした。

もう一度やり直すとしたら、どんな順番で何をやる?

よくある質問かと思います。

1、TOEFL Listening対策
2、多読、精読
3、AffinityのGMAT Verbal講座(CR→RC→SC)

TOEFLのリスニングは一番時間がかかります。
そして、リーディングは、GMATに繋がります。
スピーキングとライティングは、実はテクニックで点数はぐっと上がります。
(お知りになりたい方は個別にお問い合わせください)
GMAT Verbalは解き方の「型」を体に染み込ませる必要があります。
その型を頭に置いて、コンスタントにテンポ良く解いていくのがポイントだと思います。
Affinity野口先生の講座は、「型」を学び、その運用方法を丁寧に教えてくれます。

今度、時間がある時にリスニングについてコメントします。

さて、本題です。

受験中、本質はスコアでは無いとずっと自分に言い聞かせてきました。

しかしながら、MBA受験においては、各学校が求める最低レベルのスコアは必要条件です。
最低レベルを超えた後は、個人の資質や経験、フィット感等の本質的な部分が大いに反映されるものだと思います。

また、MBA受験は、時限性の高いプロセスであることから、スコアが揃わないと精神的にも負担が増えます。従って、早期スコアメイクが必要となります。

スコアメイクは、自身の実力に合わせて、良きアドバイザーをつけることを強くお勧めします(特にGMAT)。その道で「本当」のプロの方は、それぞれの生徒の抱える悩み、ブレークスルーする為のポイントを的確に教えてくれるからです。私の場合、GMATについてはAffinityの野口先生に師事しました。

TOEFLについては、アゴスで一通り学んだ後は、独学でした。自分と向き合うことが大切なテストだと思います。自分は何が出来ていないのか?真摯に向き合う必要があります。読むのが遅いのか?単語が少ないのか?聞き取れてない音があるのか?聞いた内容が論理的に記憶出来てないのか?練習問題や本試験を実施した後に、毎回しつこく考えて軌道修正を重ねて行きました。まさに地道という言葉がぴったりくるテストでした。逆に、GMATはそうでは無い部分が多いです、ちゃんとした先生から解き方とテスト戦略を学ぶべきです。

以上、僭越ながら、スコアメイクの心構え的な部分を共有させて頂きました。

2013年11月30日土曜日

コア科目(経営戦略、財務会計、ミクロ経済)


だいぶ間が空いてしまいました。
今回はFallの授業について書きたいと思います。

まずは、コア科目の内、経営戦略、財務会計、ミクロ経済について。

■経営戦略
ケースディスカッションを通じて、経営戦略についての基本的な考え方を学ぶコースです。これぞMBAという雰囲気の授業です。この講義を通じて、授業が実りあるものか否かは、教授の教える力次第だなと思いました。Daniel W. Elfenbeinという教授が毎年この科目を教えています。
他校と比べられないのですが、オーリンは教えるのが巧くて、面倒見の良い教授が多いと思います。また、驚く程、フレンドリーですし。
さてさて、本題ですが、ハーバードビジネススクールのケースを週3本こなすカリキュラムで、予習のボリュームも多く、慣れるまで非常に苦労しました。授業中の貢献度も成績に勘案される為、1回の授業で必ず1回は発言するという目標を掲げて望みました。当初は、なかなか満足の行くアウトプットが出来ず歯がゆい思いもしましたが、Final Exam(ケース分析)では、そこそこ自分でも納得の行くものが出せたかなと。要因としては、学習したフレームワークをうまく適用して議論を展開出来たことだと思います。今後の課題としては、読むスピード、アウトプットの質を更に高めていくことと認識した次第です。
授業の内容は、マイケルポーターの競争戦略論をベースとして、業界分析、バリューチェーン、競争優位性の分析、持続的成長等を、様々な業界のケースを通じて学びました(小売、航空、飲料、PC、金融、ソーシャルネットワーク、スモールビジネス等)。どの業界においても普遍的で、最も重要なことは、「競争戦略とは、差別化とトレードオフに関わる意思決定の連続であり、その意思決定に付随する付加価値は何かを絶えず検証しなければならないこと」だと思いました。どの局面においてもリーズナブルな意思決定をする上で必要なフレームワーク(考え方)を学ぶことが出来たと感じております。え?どんな局面でも??、、、実際はそんなに甘いものではないことは重々承知です。ただ、すごくいい訓練になりました。こういう授業大変ですが嫌いじゃないです。

■財務会計
職業柄あまり新しい学びは無かったです。ユーザー視点に立って、財務三表のメカニズムを分析する授業でした。個人的には、発言の機会が多く得られたので、授業やチームミーティングで話す訓練と思って取り組んでいました。
初学者にとってはとてもボリューミーな内容だとは思いました、が、これまた担当教授のティーチング能力に感銘を受けました。ああ、そうやって教えれば、確かに分かりやすいなと納得しながら授業を聞いていました。実際、クラスの平均点は9割を超えていたんじゃないでしょうか(決して、簡単なテストでは無かったと思います)。彼の名は、トムフィールズです。


■ミクロ経済
ミクロ経済学の理論(価格決定のメカニズム、ゲーム理論等)をベースとして、実践的なケースを用いて 如何に理論をビジネスにおける意思決定に活用していくかを学びました。理論のお勉強は、大学時代に学んだ経済学の内容とオーバーラップしましたが、やはりMBAですので、如何に理論を実践するかという点にポイントが置かれています。
ケースとしては、アフリカ企業のアルミニウム市場への新規参入、新製品投入に伴う新事業プランの策定(飼料鶏用のコンタクトレンズ)、航空産業におけるプライシング戦略等を扱いました。マーケットデータを用いた需要曲線や供給曲線の推計、市場ポテンシャルの検討、また、新規参入の際のプライシング戦略について議論することで、実践的な経済学の使い方を学ぶ事が出来ました。
経済学の理論はかなり簡略化されたモデルの中を前提としている為、その理論を現実の世界に落とし込んだ時には必ずズレが発生します。その一方で、理論は普遍的であることから何らかの問題解決の行う上での道程になります。大体の方向感をつかむというか。。。複雑な問題を取り組む上での考え方として非常に有効だと思いました。経済学科卒ですが、学部時代は全くそんな感想持てませんでしたね(笑)。
因に、オーリンビジネススクールは、経営学の学派の中でもミクロ経済学をベースにしていることから(※)、今後の選択科目においても同様の科目が充実しています。春学期以降、本科目の発展科目を履修してみようかと思っております。

(※)経営学の学派は、ミクロ経済学、認知心理学、社会学の3つの学問をベースに発展してきた学派があるそうです。この分類により学校のカラーも変わってくる様です。
「世界の経営学者はいま何を考えているのか」(入山章栄著)より

次回は、マーケティング、オペレーションの予定です。
やるべき事山積みです、、寝る間を惜しんでいろんな事にチャレンジ出来る。
この環境に今日も感謝です。



2013年10月3日木曜日

最初の2ヶ月

8月頭から始まったMBA1年目、Fall mini Aが先週終了しました。
区切りも良いので、この約2ヶ月をReflectしてみたいと思います。

■MBAの位置づけ
一般的に言われている様に、MBAには企業経営に関わる様々な事柄について学びを深めるというアカデミックな要素とともに卒業後の就職に備えた準備期間という要素があります。実際、オリエンテーションの大半は就職活動に関わるプログラムが盛り込まれていたり、授業の中にも効果的なプレゼンテーションやエレベーターピッチ、ネットワーキング方法についてサポートするというメニューが入っています。これは、USNewsやBusinessweek等のMBAのランキングにおいても就職実績の側面が評価対象になっていることとも密接に関係しております。オリエンテーションの中で、「あなたのMBAはどんな意味を持っているか?Career Changeか?  Career Accelerateか?」との問いかけがありました。今までのキャリアにMBAを通じて自分なりの新しい付加価値を身につける、そして、新しいキャリアを見つけるんだというメッセージが込められている様に感じました。実際、この2ヶ月の間にも、学生達は、来夏のインターンシップに向けて夕方のネットワーキングイベントや週末のキャリアフェアに出かけては就職活動を進めていました。

■OLIN MBAの特徴について
1学年140名程度のスモールスクールというのが特徴の一つですが、その良さを非常に実感している毎日です。アメリカ人、インターナショナル問わず、仲良くなれます。朝、教室に向かう途中、顔を合わせれば声を掛け合い、休み時間等もMBAのあるサイモンホールの中庭では学生同士が絶えずわいわいと談笑しています。非常に良い雰囲気の学校です。また、オリエンテーション期間(約2週間)終了後、コア科目の期間(〜12月)はクラスが2つに分かれるのですが、1クラス70名というサイズも心地よい気がしています。積極的なアメリカ人が発言し授業をリードする事も多いですが、自分含めインターナショナルの学生の意見に対しても教授、生徒ともに真剣に耳を傾けているなという印象を受けます。そこも居心地の良さですね。

今からケースを読まなければならないので、具体的な「学び」について次回更新したいと思います。


2013年9月22日日曜日

ブログはじめました。

MBAを取得するべく2013年から米国のセントルイスにあるワシントン大学オーリンビジネススクールという所で学び始めました。


以下の3点を達成する為にこのブログを始めました。

  • 学んだ事を忘れないように記録すること、
  • 文化の違いで面白いと思った気づきを書き留めること、
  • セントルイスの魅力を伝えること、

住んでいる人の実感と日本から見たセントルイスのイメージに少なからずギャップがあるのかなと、こっちに来てみて思いまして。。。

「住んでみると、結構良い所なんだけどな」という思いを伝えるとともに、これからセントルイスに住まれる人や訪れる人のお役に立てる様に、なるべく網羅的に情報を整理できたらと思っています。